677条 組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止

条文

組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。

解説

改正趣旨

通説的理解の明文化である。旧677条は「組合の債務者は,その債務と組合員に対する債権とを相殺することができない」と規定していた。旧規定の趣旨を否定するものではなく,逆に適用範囲を拡大したものである。それゆえ,旧677条が規定していた相殺禁止も現状通り禁止される。

実務解説

仮に債権者が組合財産に対して権利行使,つまり差押をしてきた場合,本条に基づいて組合が権利行使をするには第三者異議ということになろう。しかし,組合の組織形態上,当事者能力が認められる権利能力なき社団と言える実体がない場合は,第三者異議手続きによる救済は難しいと思われる。そこで,一定の財産がある場合は,当事者能力が認められる程度の組織整備が要請されるといえる。
 なお,書式債権等執行の実務p672では,出資持分の差押えの際の第三債務者たる組合について「他の組合員を第三者債務者(またはこれに準ずる者)として扱い」とする。第三債務者とは要求される厳密性が違うとはいえ,組織整備が困難な場合は個々の組合員を当事者として第三者異議手続に挑戦する余地もある。

組合員の債権者の立場としては,組合の財産,及び組合財産に対する共有持分を差し押さえることはできないので,組合員の組合に対する持ち分の差押えを検討することになる。ただ,このような差押えが可能かも見解が分かれている(書式債権等執行の実務p672)。
 仮に差押ができないとすると,組合設立は事実上の執行回避手段として利用できる余地がでてくる。もちろん,組合設立や出資の時期,金額によっては,詐害行為取消権の対象となる可能性がある。

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