662条 寄託者による返還請求等

条文

(当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。)

2 前項に規定する場合において、受寄者は、寄託者がその時期の前に返還を請求したことによって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。

解説

改正趣旨

 2項で寄託契約が,寄託者の都合で途中終了した場合の損害賠償義務を定めたものである。
 受寄者の損害としては,寄託者のために代替性のない特殊改造をした場合の改造費や,受寄者名義で倉庫を借りた場合の残賃料,解約後に期待できた寄託料等があるが,どの程度まで請求できるかについて条文上は明確ではない。
 ただし,委任と寄託は,信頼関係に基づく継続的契約であり類似性がある。今回の改正でもから再委任(644条の2)と再寄託(658条)において同様の規定をする。この点,委任において651条2項において委任の委任者による途中解除に基づく損害賠償について,受任者の利益から「専ら報酬を得ることによるもの」を除外している。寄託においては同様の規定がない。
委任との類似性からの趣旨の類推の要請と,寄託において規定がないこととを考え合わせると,期待できた保管料が全面的に否定されることはないとしても,長期にわたる期待保管料の請求は特段の事情がない限り難しいと解される。

実務指針

契約に際しては,途中解約の場合の違約金の算定方法については,明示しておくことが望ましい。
なお,657条の2第1項の解説も参照

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